■寛解導入療法(腰椎穿刺)

私は、白血病細胞が左仙骨に浸潤(しんじゅん)していた。浸潤により左仙骨に約3cm程度の腫瘍を形成して腰痛を引き起こし。また腫瘍が足の神経を阻害していたため左足全体に坐骨神経痛を引き起こしていた。

急性リンパ性白血病の症状として、白血病細胞が各臓器に浸潤(侵入)しさまざまな症状を引き起こす。病気の発見が遅れると、やがて白血病細胞は脊髄や脳の中枢神経に浸潤し頭痛や意識障害、神経症状を引き起こし治療が困難な状態になる。脳に浸潤した場合、たとえ完全寛解してもこ部分から再発する可能性が高くなるといわれており、脊髄に浸潤した場合も、治療が困難で予後も良くないと言われている。

私は比較的早期に白血病が発覚できた。白血病細胞が増加する前(発覚時の白血球数が17,700。30,000以上で治療が困難と言われる。)であり、浸潤(腫瘍)も中枢神経に広がっていない状態で治療に入れたのは本当にラッキーだと感じている。それもこれも、妻のささえや医師の迅速な対応、また会社のHさんの整体師への電話を含め皆さんのおかげだと感じている。

抗がん剤治療の前に主治医から、腫瘍が中枢神経に広がる前に、腰椎穿刺(ルンバール)治療を行う必要があるとのことだった。

主治医が説明する icon-comment-o
「白血病細胞の腫瘍は必ず、腫瘍が広がり、脊髄に入り込み髄膜炎やまた脳炎を引き起こします。」「そのため、腰に直接抗がん剤を注入し腫瘍が広がるのを防ぎます。」

治療は主治医が行う。
腰椎穿刺は、骨髄検査(マルク)とほぼ同様で、腰に針を注入する。違うのは腰に、抗がん剤を投入する事になる。この病院の医師は治療が上手なんだろう。あまり、痛みは感じなかった。

少なくとも主治医は、治療が非常にうまいと思う。ちなみに主治医は私の年齢と同じくらい。子供も私と同じぐらい小さい子がいて、私の状況を共感してくれているのだろうか?すごくこちらの身になって対応してくれる。私は同い年ぐらいなのに仕事ができるナー。と日々感じている。

治療は10分 icon-clock-o 程度。その後30分はあおむけで安静状態としなければならない。安静にしていると。腰のあたりがビリビリとしびれてくる。抗がん剤が効いているのだろう。その事を主治医に伝えると。

主治医は icon-comment-o
「うん、きいてるねー。ばっちりだ。」
とさわやかな笑顔で、私に親指を立てグー icon-thumbs-o-up のポーズをして去って行った。