■地固め療法1回目(唇の腫れ)

千辛万苦(せんしんばんく):さまざまな苦労や困難を経験すること。

抗がん剤投与から7日後、唇が少し荒れてきた。リップを付けて過ごす。しかし10日後には一気に唇が腫れあがってしまった。下唇がまるでたらこのように腫れあがる。腫れすぎて唇が普通には閉まらない。また白い膿みたいなのが2箇所と出血が2箇所あり唇はボロボロな状態になってしまった。鏡で顔を見ると両目充血、唇が腫れあがり膿と血が付いていて、まるで化け物のようになってしまった。

マスクをすると、膿がマスクに着き、マスクを外すときに膿が取れ血が出てしまう。そのためマスクをつけれずベットから出るのもおっくうになった。そのためほぼベットで寝て過ごした。シーツやまくらにも血がしたたり落ちてよごれてしまった。

唇の腫れは皮膚科の検診をうける。医師は「見た目はヘルペスの可能性が高いですね。」とのこと。「他に体で変化はありませんか。」と言われ、診察室のベッドで全身をくまなく調べられる。シャツを脱ぎ上半身をくまなく調べられた後、「下着を脱いでもらえますか。」と次は下半身を調べるようだ。私は『3日お風呂入ってないですけど・・』と言ったら、きれいな看護師さんが「大丈夫ですよー。」ってベットの周りのカーテンを閉める。医師に下半身、あそこもくまなく調べられた。結果、唇以外は問題は無いようだ。医師は「うーん、ヘルペスに加えて、薬疹の可能性もありますね・・強めの塗り薬出しておきますね。」との事だった。唇の軟膏として、アズノール軟膏に加えてバラマイシン軟膏が処方された。

唇の腫れは、少しでも唇に物が当たると痛い。ご飯を食べるのが困難で、化け物みたいな顔も含め精神的にも非常に辛い。抗がん剤治療は、千辛万苦。日々苦労と困難が発生する。一つずつ乗り越えて前に進めてるのだろうか・・

軟膏・ヘルペス用の抗生剤の点滴で効果が出たのだろうか。腫れが発生した4日後ぐらいから腫れがみるみる引いていった。4日後に、朝は腫れていたのが、夕方には腫れが半分ぐらいになり、次の日にはかさぶたは残ったが、ほぼもとに戻るぐらいの勢いで改善した。