■造血幹細胞移植(全身放射線照射)

移植前処置がいよいよ始まる。まずは全身放射線照射をうける。放射線を受ける前に、先に放射線科の診断があった。診断では、全身放射線照射の実施の方法、副作用などについて説明があった。その中で、放射線をうけると肺へのダメージが大きく(肺癌率があがる?だったかな。)放射線照射時は肺の上に肺の形をした鉛板を置いて放射線があたらないようにするとのことだ。また血液も発がん率が上がるとのことで白血病になるリスクが上がるとのことだが、すでに血液は白血病状態だし、それよりも、最終的には移植によりドナーさんの新しい綺麗な血液になるので、今回照射して問題ないとのことだった。あとは子供を作れる能力が失われる。とのことだった。念のため「時間がたったら回復しないのか?」と尋ねてみたが。厳しいとの回答だった。子供は2人いるので、諦めるしかないと思った。

全身放射線照射は、朝1回と夜1回の1日2回を3日間。計6回実施を行う。放射線照射には事前に吐き気止めの点滴を入れてから行う。

放射線照射1日目、朝一から吐き気止めを入れて、放射線照射室へ向かう。放射線照射には必ず担当医が付き添いで行くことになる。担当医が車椅子を押してむかうが、私は歩けたので歩いて向かう。放射線照射室には、放射線を出す大きな機械に動くベッドにがついたものがドーンと構えている。まずは仰向けから。ベッドに仰向けに横になり。胸をはだけそこに肺のかたちをした鉛板を乗せる。そして皆さんが部屋の外に出たら開始である。ベッドが動き出し。放射線照射機に頭から足までスキャンされるように動いていく。頭→胸→お腹→足→足先まで照射されたら今度は戻っていく。足先→足→お腹→胸→頭と照射されていく。そこまで行くと約半分終わりになる。今度はうつぶせに横になり背中をはだけそこに肺の形をした鉛板をのせる。そしてさっきと同じ要領でスキャンされるように放射線が照射される。仰向けとうつ伏せの2回実施すれば、1回分の全身放射線照射が終わりとなる。時間は約40分程度。それを夕方にも実施した。

1日目を終わり体の変調はなかった。2日目も同じように全身放射線照射を実施したが、体に変調はなかった。3日目も同様だった。そのため、3日間歩いて放射線照射室まで行くことができた。
また、この放射線照射室は好きな音楽が流せるとのことだったので、私の携帯電話内の音楽をお願いしたら流してくれた。照射の40分間は音楽を聴きながら、ボーっとして半分寝ていた感じで過ごした。
放射線照射に伴い、吐き気・倦怠感などの副作用は出なかったが、照射後は心なしか肌の色が全体的に黒くなってしまった。