■寛解導入療法(HLA検査)

人の血液型(赤血球)には、A型・B型・AB型・O型という血液型があり、輸血をする場合は血液型を一致させる必要がある。白血球も同様にヒト白血球抗原(HLA)と言われる型がある。移植を行う場合、患者とドナーとでHLA型の一致させることが重要となってくる。ただ、このHLAは、両親から半分ずつ遺伝子を受け継ぐため、兄弟姉妹間では4分の1(25%)の確率で一致するのだが、非血縁者であれば、数百万~数万分の1の確率でしか一致しないのだ。

私の病状は、移植が必要な白血病である。それについては兄弟二人(兄と弟が)は理解してくれていて、HLA検査を実施してもらうことになった。

HLAのチェックは、採血を行い病院経由で検査機関に依頼をするとのことだった。なお病院側(主治医)が全て調整して行ってくれた。主治医自ら私の兄と弟に電話し調整してくれるとのことだった。
ちなみにHLA検査は、保険適用外となるため、実費で1人あたり¥50,000程度かかるとのことだ・・

私は、病院でいつもの採血がごとく病室でHLA検査用に採血を行う。

兄は、地方にいるため、主治医が地方の大学病院に連絡を入れてくれ、HLA検査の調整をしてくれることになった。なお兄嫁は地方の病院で働いており、主治医と兄嫁で電話しHLA検査をどこでやるか調整してくれた。
その時の兄との電話での会話。
私 「HLA検査について○○大学病院で出来るように病院側で調整しているよ。」
兄 『うちの嫁が○○病院で働いているのでそこで検査はできないのかなー。』
兄嫁に電話をかわる。
私 「主治医から電話がいくので、○○病院で検査可能か調整できるかも。私からも主治医に相談してみるので。」
私 「あと検査費用は実費で5万程度になるので・・すみません。後日お返しします。」
兄嫁『お金はいいよ。まずは体を治す事に専念しな。お金なんか気にしてたら治るものも治らないよ。』
と、兄嫁は頼れるお姉さん。という感じである。後日、兄は○○病院でHLA検査を実施し私が入院している病院に結果を送付してくれる事になった。

弟は、私が入院している病院に来てHLA検査を行う。実費費用部分が気になり、私は研修医に「弟のHLA検査費用は私の医療費につけておいてもらえますか。」とお願いしておいた。後日、弟が病院にきてHLA検査後に言われた。
弟 『検査費用は払っといたから。大丈夫だよ。』
私 「あ、そうか。ありがとう。」
と。

私は小さいことを気にしすぎていたのか・・と思ってしまう。