■地固め療法1回目(看護師長)

仁王様だろうか・・。

体調の良い日に病院の廊下から外の景色を眺めていら、看護師さんから声をかけられた。

看護師『ここからの景色、きれいでしょう。』
私  「ええ、でも早く元気になって外に出たいと思います。」

病状と治療の話になる。
私  「私はバンクドナーさんに骨髄を提供してもらわないといけないのです。ただ2名のかたが健康診断をうけていただいておりまして。」
看護師『この世の中も捨てたもんじゃないでしょ。看護師もドナーさんには(ありがとうございます。)となるよ。』

私  「この病気になって、普通の人にはこんな経験ができない。この病気について少し前向きに考えられるようになりました。」
看護師『その考え方いいわね。前向きにいかないとね。』

子供の話になる。
看護師『夏休みの子供の病院見学会に申し込んだんだって。』
私  「ええ、子供に病院見学会は、いい機会かなと思って。」
看護師『子供にはきっといい経験になると思うよ。私もその見学会の手伝いしてるから。』

私  「この間子供が、お前のお父さんがんなんだって。って言われたみたいで。」
看護師『そんなの、今は2人に1人はがんになる。って言ってあげればいいのよ。』

妻の話になる。
看護師『奥さん悩みとかたまってない?旦那に言えないこともあるんじゃない。』
私  「ええ、たぶんあると思います。病気になって本当に良くしてくれていて、妻がとても大変だと思います。」
看護師『こんど奥さんきたら私に合わせなさい。いろいろ経験された人との座談会とかもあるから。そこでみんなが悩んでいる事とか聞けるから。』
私  「ありがとうございます。」

とても頼もしい方だ、後で話をした看護師さんを確認すると、その方は看護師長さんだった。強いて言うなら(見た感じを含め)仁王様みたいな方だろうか・・とても頼りになる感じだ。