■地固め療法1回目(一時帰宅)

医師『今週末、1泊の外泊であれば可能です。』
私 「え、1週間ぐらい家に帰れないんですか?」
医師『次の治療期間になるので無理です。』

うーーん。辛い地固め療法1回目が終わって、体調が回復したので最低でも1週間ぐらいリフレッシュしたかったのだけど、どうもそうはいかないらしい。私の病状から、4週間スパンの地固め療法をし続ける必要があるのだ。4週間の間に抗がん剤投与から血球が減少し復活するまで回復すれば、一時退院できる。ただ4週間で回復できなければ退院ができず、回復後すぐ次の抗がん剤治療に入る必要がある。

今回は、目の充血・唇が腫れ、復活したのは4週目だった。そこから消化管出血調査が入ったため次の治療に遅れがでているため退院の期間はなく、次の治療を始める期間に入ってしまったので、できても1泊2日の帰宅のみ許された。しぶしぶ了承する。
1週間ぐらい休んでも、再発しないんじゃないかと思うのだが、、そんなに再発リスクがあるのか・・。医師は早くにでも次の地固め療法に入りたいみたいだ・・。

帰宅当日、朝の採血があり、その採血結果で帰宅許可がおりる。7時半の採血後、早々に外出用の服に着替えウィッグをつけて予定の10時より早くに準備を終わらせた。看護師に、「早く帰りたいです。」と言っていたためか9時半過ぎに看護師から帰宅OKの連絡をもらった。急いで病院を出る。約1ヶ月ぶりの外出だ。「あー、外に出れてほんとにうれしい。」妻に病院まで迎えにきてもらった。妻と一緒に電車で自宅まで帰る。

寛解療法後の退院時はほぼ歩けないほど弱っていたが、今回は普通に歩けた。地固め療法は寛解療法よりも体調維持ができたためだ。

その日は久しぶりに子供達と会い、晩ご飯・お風呂に入って家族みんなで寝た。当たり前の事がやっぱりうれしい。

病院への帰宅日は、妻と子供は習い事の予定があり、一人で病院に戻ることになった。夕方に一人でスーパーに行き、入院生活でほしいと思っていた、ココアの粉、ごはんですよ、パンにつけるバター、カップ麺、耐熱の紙コップ等を買い込んだ。こう見るとやっぱり味覚障害・食欲不振による食べ物問題が大変で、なんとか病院でも食生活を改善できるようなものがほしくなる。晩飯は、とんこつラーメン屋に行って食べた。味覚障害のため、とんこつ味はわからず、麺の粉の味がきわだっておいしいとは思えなかったが、気持ちで替え玉もし完食した。その後電車で病院に戻った。看護師が『おかえりなさいー』と受け入れてくれる。また、長い入院生活が始まる・・

短い期間だったけど、自分の中では充実したとても長い時間に感じた、一時帰宅であった。