■造血幹細胞移植(クリーンルーム)

移植治療に伴い、クリーンルームに移動となる。この病院のクリーンルームは完全に隔離された空間となっている。クリーンルームに入るには二重の自動ドアを通らないと入れない。そして入る前と入った後の2回手洗いをしなければならない。クリーンルーム内には専用のナースステーションとトイレとバス、二人部屋が3部屋あり、そしてさらに自動ドアを抜けると専用の個室の移植部屋が3部屋ある。

クリーンルーム内はほこりや微生物を除去する高性能HEPAフィルターというのを通した空気が24時間流れており、温度は少し肌寒い。空気は心なしか澄んでいて、ほこりっぽさは微塵も感じない。さすがに移植時には白血球を0、免疫0に迄落ちるのだ。ここまでしないとすぐ感染してしまうからだろう。改めてすごい施設だなーと感心させられた。

二人部屋は普通の病床とかわりないが、専用の個室である移植部屋は、一見異様である。入口側は壁はなく透明のビニールで覆われている。そのため外からは丸見えである。そこに3畳ぐらいの部屋にベット、トイレ、洗面所、テレビ、簡易シャワーが備え付けられてある。この3畳の空間で生活ができるようになっている。まるで独房・・超小型ビジネスホテル・・どっちかなーっといったところだろうか。ただ、外のみえる窓は大きくこの病院からビル街の景色がきれいに見える点では、超小型ビジネスホテルのようだ・・

私は移植の15日前にこの移植部屋に移動となった。はじめは少し戸惑ったが、この部屋はトイレも近く個室である程度音を出しても問題なく。なんといってもテレビがテレビカードなしで見ることができるのだ。次の日から無駄にテレビをつけっぱなして、手に届くところにPC、携帯等を置いて、比較的体調も良かったので、まるで引きこもりの人のような生活を過ごした。住めば都である。