■寛解導入療法(抗がん剤治療)

2017年5月9日(投与初日)
抗がん剤の投与がはじまった。午前中に看護師が私の左手に点滴注射を刺し水分・栄養剤用のルートをセットする。午後に医師が来て私の右手に点滴注射を刺し抗がん剤用ルートをセットする。 ※ルートとは点滴の管のこと。
これで、両腕に点滴がセットされた状態となった。拘束感がすごい・・そして、抗がん剤の投与がはじまる。

まずは、吐気止め(アロキシ)の投与、その後抗がん剤が順番に投与される。投与する抗がん剤は以下になる。
・オンコビン
・ダウノマイシン
・エンドキサン

オンコビンは量が少ないので注射器で点滴ルートに注入。色は透明で5分程度で完了。投与中は点滴を通じて腕に冷たい感覚があるが、副作用もなく完了する。なお、オンコビンは、5/9、5/16、5/23、5/30に分けて投与される。

ダウノマイシンは点滴液で注入する。液体は体に悪そうな真っ赤な液体。投与時間は30分程度で完了。これも副作用はなく淡々と点滴液が注入されていく。なお、ダウノマイシンは、5/9、5/10、5/11の3日間投与される。投与後にトイレに行ったらオレンジ色の尿が出た。

エンドキサンは点滴液で注入する。透明な液体。1番量が多く投与は2時間程度かかる。点滴には輸液ポンプという点滴の機械をつけて流量設定したうえで注入される。輸液ポンプは電源コンセントがついておりコンセントとつながれているためトイレに行くときはコンセントを抜く必要がある。コンセントを抜くと「ビービー」っと音が鳴る。ちょっとめんどくさい。これも副作用がなく完了する。

体の異変が出てきたのは、その日の夜寝ている時だった。体がキシキシする感じがあった。なにか体に悪い物が回っている感じだろうか。苦しくはないが、体が小刻みに震える。

2017年5月10日(投与1日後)
今日は、朝から体全体がだるい。頭が重い、体全体の倦怠感、胸焼けがしてご飯を食べるのがつらい。ただこの日はなんとか全部食べることができた。ただこの日は何もやる気がせず、1日中ベッドで横になっていた。

2017年5月11日投与2日後)
非常に辛い日だった。昨日の状態に加え、吐き気がすごい。ご飯が受付けず吐いてしまう。朝食が病室に運ばれてきたとき、ご飯・煮物の匂いが受付けられず、胸のあたりからグググーっとこみあげてきて慌ててトイレにかけこみ吐いてしまう。その後ナースコールを行い、すぐにご飯を下げてもらった。ご飯のニオイだけで吐いたのは初めての経験だった。この日は、ほぼ何も食べれなかった。 ※妊婦さんのつわりで、ご飯のニオイが受付けない。とあるけど、こんな感覚なのだろうか?だとするととても辛いなーと思う。

2017年5月12~19日投与3日後~10日後)
辛い日々がつづく。この期間もベットからほぼ動けず、朝一の体重測定、トイレ、1日おきのシャワー以外はベットに横になっているか、ベットに座っているかして過ごした。また副作用がたくさん出た。主な症状は以下。
体全体の倦怠感(立つこともつらい、薬を飲むのもつらい、日中は基本的にボーっとしている。)
吐気、嘔吐(毎日約1回は吐く、病院食が食べれず。この時点で病院食恐怖症に。)
味覚障害(味がしない、美味しくない、食べるのがつらい。)
口の中が弱り始める(口内炎は発生していないが、歯茎が白くなり、食べると痛い。歯を磨くとすぐ血が出る状態に。)
末端のしびれ(手の指先が少ししびれ出す。)
のどの痛み・咳(食べた時、のどが少し痛い、また少し咳が出だす。)
お腹の痛み(胸焼けと嗚咽間、お腹は少しだがずーーと痛い。)

この期間が非常に辛かった。生地獄だ・・・まるで、人間耐久レースだと思えた。

2017年5月20日~(投与11日以降)
少しずつ体調は回復していく。倦怠感が軽くなっていく。吐気、嘔吐もなくなってくる、ご飯も食べれるようになっていく。また多少は動けるようになってきて30分程度の短時間だがリハビリ運動をできるようになる。なにより少し心に余裕が持てるようになる。

抗がん剤治療は本当に辛い体験・・できるならもうやりたくない。